電子•電気部品徹底学習

電子•電気部品について学習していきます

フォトカプラ 解説

どうも、貧乏人です。

今日はフォトカプラの解説をしていきたいと思います。

 

前に解説したデジタルアイソレータと似た性質を持っています。

1次側と2次側を絶縁して信号の伝達を行います。

デジタルアイソレータではコイルやコンデンサを用いて、信号のやりとりを行いましたが、フォトカプラでは光を用いて信号の伝達を行います。

 

一般的にはフォトカプラは1次側がLED、2次側がフォトトランジスタの構造を持っています。

1次側に電流を流すことで、LEDが光ります。その光をフォトトランジスタが受け取ることで、デバイスが動作します。

 

フォトカプラはデジタルアイソレータと違い、以下のようなメリットを持ちます。

・デジタルアイソレータよりもノイズ耐性が高い

・デジタルアイソレータよりも絶縁性が高い

 

フォトカプラとデジタルアイソレータの比較は、下記リンクをご参照ください。

(デジタルアイソレータの時に解説したページと同じです)

www.macnica.co.jp

 

フォトカプラと比較したときのデジタルアイソレータの利点として以下が挙げられています。

  1. 経年劣化が小さく寿命が長い
  2. 絶縁破壊電界値が高い
  3. コモンモード過渡電圧(CMTI)が高い
  4. 伝播遅延時間が短いため、(立ち上がり時と立下り時の遅延時間がほぼ同じ
  5. 動作温度範囲が広い
  6. 絶縁部の構造が2チップ構成なので、破壊しても入出力がショートする可能性が低い

上記のリンクではデジタルアイソレータと比較したときの利点として、絶縁性が高いことが挙げられています。

 

 

 

デジタルアイソレータ 解説

こんばんは。今日はデジタルアイソレータの解説です。

まず最初にデジタルアイソレータの特徴として、

入力側と出力側が絶縁されているという特徴を持ちます。

 

入力側と出力側で数100Vの電位差が生じる場合、

通常のICだと真っ黒こげになってしまいますが、

その問題を解消したものが、デジタルアイソレータというわけですね。

 

デジタルアイソレータには2種類の絶縁方法があり、

トランス(コイル)を用いた絶縁とコンデンサを用いた絶縁の2種類があります。

この辺はマクニカさんのホームページで解説いただいています。

www.macnica.co.jp

マクニカさんはメーカーではなく半導体商社さんですが、

商社さんでここまで丁寧に説明いただけているのは珍しいのではないでしょうか?

 

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トランス(コイル絶縁方式)

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コンデンサ絶縁方式

 コイルは磁気によって、コンデンサはAC電圧によって信号のやり取りを行います。

コイルによる絶縁方式は、消費電流がデータ速度とともに増加します。また磁気絶縁は電磁干渉を受けやすいです。

コンデンサによる絶縁方式はデータ速度を高速に維持して消費電流を低く抑えられる上、磁気ノイズの影響を受けにくい特長があります。

ここ近年では磁気ノイズの影響をうけにくいコンデンサタイプの絶縁方式が主流となっています。

 

またここで紹介した絶縁方式以外にも絶縁しながら光によって信号の伝達を行う方式もあります。光による絶縁素子はフォトカプラと呼ばれ、今回紹介したデジタルアイソレータとはまた違った特徴を持ちます。フォトカプラについてはまたいずれ解説していきたいと思います。

 

それでは。 

FRAM(; Ferroelectric Random Access Memory) 簡単解説

どうも貧乏人です。

今日はFRAMの解説をしていきたいと思います。

 

以前の記事でSRAMDRAMについて解説していきました。

名前からして、SRAMDRAMと同じ種類かな?と思われがちですが、

微妙に違っています。

 

大きな違いとして、SRAMDRAMは揮発性メモリ、FRAMは不揮発性メモリです。

揮発性メモリは通電しないと記録保持ができないメモリ、

不揮発性メモリとは、通電していなくでも記憶内容を保持するメモリになります。

 

他の部分でいうと、S「RAM」、D「RAM」、F「RAM」とありますが、このRAMという部分は違います。ではRAMとはなんでしょうか?

 

RAMは「Random Access Memory」の略になります。ランダムアクセスとはどこに記録されたデータも等しい時間で読み書きできるということです。一般的にメモリというと、データを記録し、長い時間保存するものという認識が強いですが、RAMの場合、話が変わってきます。

パソコンの画面を想定していただければ、わかりやすいと思います。いろんなファイルを開いたりして頻繁に画面が変わります。これが「RAM」です。要は、頻繁に書き換えられるのがRAMということになります。

 

このRAMの中で、揮発性なのがSRAMDRAM、不揮発性なのがFRAMということになります。

 

さて、前置きが長くなりましたがFRAMの構造の解説となります。FRAMは1メモリセルにFETとキャパシタを内蔵しています。ここまではDRAMと同じです。DRAMと違うのは、FRAMは下図のような構成になっています。

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参照元https://www.toshiba.co.jp/tech/review/2001/01/56_01pdf/b06.pdf

 

構造としてはほとんど同じですが、特徴としてFRAMは強誘電体を内部に有しています。これにより、通電していない場合でも記録を保持することが可能となっております。

 

また下記にFRAMの特徴をあげています。富士通さんがまとめてくださっているので、ご参照ください。

FRAMの特長 - 富士通

不揮発性

  • 電源を切ってもデータが消えない
  • バッテリーフリー(グリーン化製品

高速書換え

  • DRAMと同じように重書きが可能
  • 書換えコマンドの発行不要
  • 消去時間、書込みの待ち時間が不要
  • 書込み時間がEEPROMの1/2,500

 

高書換え耐性

  • 最大10兆回(10 13回)の書換えを保証
  • 書換え回数がEEPROMの最大1,000万倍

 

低消費電力

  • 書込みのための内部昇圧不要
  • 書込み時の消費電力がEEPROMの1/13以下(2Mビット品、1秒間で2Kビット書込み時)
  • データ保持のリテンション電流不要

 

高セキュリティ

  • データ保持が電荷蓄積ではなく結晶の分極のため、不正解析の難易度が高い

 

それでは

IC解説 電源IC

どうも。

今日は電源ICについて学習していきます。

まず最初に電源ICとは何かという話ですが、ICに電圧を供給するためのICです。

以下、電源ICの種類です。

①一定の電源電圧と電力を供給するIC

②電源電圧を監視するIC(リセットIC)

③電源供給をON/OFFするIC

 

①はいろいろな種類があります。下記にその種類の一例を記載します。

・リニアレギュレータ→

・DC/DCコンバータ

AC/DCコンバータ

②は言葉だけではイメージがつかみづらいかもしれませんので、詳細は今回の学習の参照元である下記リンクをご参照願います。

参照元:第1回 電源ICってなに? | Club-Z

入力電圧がある閾値を超えたとき、出力(リセット信号)が0Vになるようなイメージです。下図は参照元から持ってきた図になります。

ricoh1_4

 

③について、電源をON、OFFするだけなら単品のFETでも同様の動作が可能なようです。

しかしながらFETを使うと入力→出力に短時間に大電流が流れます(突入電流)。

そのため、過渡的な電圧低下などの問題が生じてしまいます。スイッチICを用いれば、そのような問題を解消して、ON⇔OFFを切り替えることができます。

 

以上、簡単ですが電源ICの解説でした。それでは。

オペアンプ 簡単解説

オペアンプについての解説です。

オペアンプは主に5種類の端子から構成されます。

・反転入力

・非反転入力

・正電源

・負電源

・出力

です。

 

ICなので、ある入力を入れると出力がでます。

オペアンプの場合は入力が2種類あり、これらの値によって、

出てくる出力が決まります。

具体的には反転入力と非反転入力の電圧の差分によって出力が変化します。

 

詳細は割愛しますが、このオペアンプを用いることにより、

・出力電圧の増幅

・特定周波数の信号の抽出(ノイズの除去)が可能になります。

 

詳細は下記リンクのエイブリックさんの解説を参考にしてください。

初心者にかなりわかりやすく解説をしてもらってます。

オペアンプとは? - エイブリック株式会社

 

それでは

DRAM(Dynamic Random Access Memory)

本日はDRAMの特徴をあげていきたいと思います。

以下がDRAMの特徴です。

・回路が単純。(1メモリセルは1つのFETと1つのコンデンサから構成される)

・通電中は記録を保持可能。SRAMと違い、記録保持にリフレッシュ動作が必要になります。

・消費電力が多い。

・コストが低い。

・記憶密度が高い。

 

またSRAMにはない特徴のリフレッシュ動作について説明いたします。

リフレッシュとは「再書き込み処理」のことです。

DRAMは一度書き込みを行うと、リフレッシュ動作を行わない限り、

再書き込みができない仕様になっています。

 

また回路については下記のようになります。

参照元

DRAM<デバイス原理> | 半導体メモリとは? | エレクトロニクス豆知識 | ローム株式会社 - ROHM Semiconductor

1トランジスタ、1キャパシターで構成

 

書き込み手順は下記の通りです。

<"1" の場合>

  1. ワード線電位を high
  2. Bit線の電位を high
  3. ワード線電位を low

SRAMで見た回路よりも単純な構造をとっていることがわかると思います。

 

以上、DRAMの解説でした。

それでは。

SRAM(Static Random Access Memory)

 

それでは今回は揮発性メモリの中でもSRAMについて解説をしていきたいと思います。

 

揮発性メモリはSRAMDRAMが存在するわけですが、

SRAMDRAMに比べて以下のような特徴があります。

・複数のトランジスタを組み合わせた「フリップフロップ回路」によって構成されている。

・通電中は記録を保持可能(リフレッシュ動作不要)⇔DRAMは記録保持にリフレッシュが必要

SRAMはサイズも大きい(このため、大容量のメモリを作りづらい)。

・消費電力は少ない。

・複数のトランジスタを用いているため、コストが高い。

・複数のトランジスタを用いているため、DRAMと比べ、高速動作が可能。

 

ここででてきたフリップフロップ回路について解説していきます。

フリップフロップ回路は「0」と「1」の値による情報を保持できる回路となっています。

ここでいきなりでてきた「0」と「1」とは何ぞや?という話になってきます。

ここでいう0と1は回路の状態を指しています。

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フリップフロップ回路

上の画像はローム様のHPから拝借してきました

SRAM<デバイス原理> | 半導体メモリとは? | エレクトロニクス豆知識 | ローム株式会社 - ROHM Semiconductor

こちらのページでもSRAMについて解説をしています。

 

データの書き込み方は下記の通りです。(1)

  1. ワード線電位を high
  2. Bit線の電位を与える(D=low, D=high) → フリップフロップの状態が決まる
  3. ワード線電位を low

またデータの読み出し方は下記の通りです。

  1. ワード線電位を off
  2. Bit線をプリチャージ(D, Dに同じ電位)
  3. ワード線電位を high
  4. Bit線が low, high の状態になる
  5. センスアンプで増幅する

以上、SRAMの紹介でした。次回はDRAMについて解説していきたいと思います。